東急田園都市線の二子玉川駅(通称「ニコタマ」)周辺の奥様方のことをこう呼ぶ。
2006年9月8日の日経MJでは、玉川高島屋SCのスターバックスに関する記事の中で
「子連れでもおしゃれにお茶したい」。そんな“ニコタマダム”の心をとらえたのが・・・
というような表現が。「東急沿線に住んで子育てができる」ということだけでちょっと上流なイメージにはなりますね。
そもそも、「シロガネーゼ」をはじめとした、地名の女性通称化ってのは、誰が何のために使っているんですかね?「こういうお店にはニコタマダムが集まるらしいわよ」と言ったとき、そこにあるのは羨望なのか、軽蔑なのか。「わたし今年からシロガネーゼなの」と言っている人は、自慢しているのか、自嘲しているのか。
どちらにせよ、とりあえずレッテルを貼ることで安心するというか、「あの人たちは別だから」「私たちは一緒よね」という、一種の思考停止をもたらしているような気がしますね。カテゴリ分けの意味はなんだかよくわからないんですけど、そのレッテルで暮らすととりあえずラク、という。
さて日本語リエゾンとしての評価なんですが、「笑い豚」のぽぱいさんが[mo-blog.jp]うまいこと書かれているように、「地名+ダム」になる可能性が非常に高くて、文字上はあまりいいリエゾンとは言えないですね。音で見れば「ダム」は「高-低」、「マダム」は「高-低-低」なので、イントネーション上で多少は誤解を免れるかとは思いますが。あと、「ニコタマダム」という、破裂系の音が連続する滑舌練習みたいなおもしろさもあって救われてます。
お高くとまった「シロガネーゼ」なんぞと違い、日本語リエゾンの「そこはかとないユーモア」を漂わせるネーミングですので、ぜひ自嘲モードで使っていただきたいと思います。
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