ロッテのカスタードケーキのキャッチコピー。スポンジ部分のしっとり感と、センター部分のダブルカスタードクリームの組み合わせを「おいしさ しっとリッチ」というフレーズにして個包装に印刷している。
このカスタードケーキ、近所のスーパーでよく売ってます。パッケージについては別サイトでひとこと書いてありますが、中身はけっこう好きです。味の印象やなんかは本題ではないのでコメンテーターさん[goo.ne.jp]やMARING YOUさん[exblog.jp]のエントリーでも読んで下さい。
さて、この「しっとリッチ」、別項で取り上げた「こんがりっち製法」と同じ作りですね。この「『り』で終わる形容詞+リッチ」というリエゾンの特徴を考えると、
- 「り」の2文字前には促音便「っ」とか撥音便「ん」が来ることが多い。「○っ○リッチ」「○ん○リッチ」
- 音が「タッカタッカ」とスキップしているようで非常にリズムがいい。
- カタカナの「リ」とひらがなの「り」がよく似てるので見た目もつながりがいい。
といったものがあげられます。
同じパターンで他にもいろいろ考えてみました。
1. すでに使われている表現(カッコ内はGoogleで検索結果に表れた数)
- のんびリッチ(102)- 旅行・宿に関する文章の中に出てくる。
- 欲ばリッチ(0)/よくばリッチ(6) – 食べ物。「よくばリッチカレー」というメニューのあるお店[dip.jp]があるようで。
- こっそリッチ(9) – ギャンブル。人に知られずリッチになりたい人に向けた商品にいいですね。
- まったリッチ(72) – グルメ。「〜がつまったリッチな・・・」という表現もGoogleに引っかかるので実はそれほど普及していない。
- ゆったリッチ(4) – 美容、旅行。以前、ふりかけの丸美屋が「4人でゆったリッチ ハワイの休日」というキャンペーンをやっていたらしい。
- さっぱリッチ(1) – 食べ物。
2. いまだに使われていなくて、語感がいいもの
- すっきリッチ(0) – ファッション。虚飾を廃して、本質的な素材感や作りの良さでアピールするファッションスタイルを表す。もしくはグルメで、脂っこさや甘さは控えめでありながら、充分な満足感を与えてくれるメニューに対して使う。
- あっさリッチ(0) – グルメ。味は薄めでも高級感のあるメニューに。
- ゆっくリッチ(0) – 旅行、ライフスタイル。滞在型ホテルのキャッチフレーズにどうぞ。
- ひっそリッチ(0) - 『知られざる日本の大富豪』みたいな企画で、「大富豪の生活は実は地味だ」という話をするのであれば使えるかな。
- ぐっすリッチ(0) – 「ぐっすリッチな夜をお過ごしください」・・・起きていた方がいいのか寝た方がいいのかよくわからない。が、いい夢を見るための機械、タカラの「夢見工房」[takaratoys.co.jp]のキャッチフレーズにはいいかも知れない。
各業者のみなさん、このあたりがねらい目ですよ。リエゾンネーミングのコンサルティングのご用命はLiaisonBoxまで(^_^;)。
3. 使われていないが、あんまり良くないもの。
- はっきリッチ(0) – 「はっきりリッチ」「発揮リッチ」どちらにせよあまりリッチ感ばかり主張してもしょうがない。
- ずっしリッチ(0) – 金塊とかのイメージ?あまり拡がらない。
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